6Sep
海外では取得しているダイバーが多い「エンリッチド・エア・スペシャルコース」
アメリカやヨーロッパをはじめ、世界各国で人気が高いコースで、エンリッチド・エア・タンクを取り扱っているダイブショップも多いです。
最近は日本でもライセンスを取得するダイバーが多くなり、エンリッチド・エア・タンクを取り扱うショップも増え始めていますよね^^
なので、すでにライセンスを取得済みの人もいるかと思いますが、中には「聞いたことはあるけど、あまり知らない・・・」というダイバーさんも、まだまだいると思うので、今回は、この「エンリッチド・エア」について紹介したいと思います☆
エンリッチド・エアとは!?
まず、酸素と窒素が混じったガスのことを「ナイトロックス」と言います。
この酸素の割合が22%を超えたナイトロックスのことを、エンリッチド・エアと言います。エンリッチド・エアのダイビングでは、酸素が22%~40%ほどのナイトロックスを使用しています。
エンリッチド・エアは、メリットもあればデメリットもあり、使用する場合は知識も必要なので、ライセンスが必要になります☆
エンリッチド・エアのメリット
①減圧不要の限界が延長される
②通常の空気のタンクでは減圧不要限界になっても、エンリッチドエアなら限界内
③休憩時間を短縮して、その分ダイビングができる
④疲れにくくなる
エンリッチド・エアの一番良いところは、通常の空気よりも窒素が少ないので、減圧症のリスクを軽減させることです。
窒素が少ないということは、体内にたまる窒素を押さえてくれるので、今までと同じ時間のダイビングをした場合、減圧不要の限界が延長されるので、短い休憩時間でダイビングができるようにもなります。
また、酸素が多いので、「いつもより疲労感が少ない」「呼吸が楽になった」という、体調に良い効果も出ます♪
エンリッチド・エアの注意点
エンリッチド・エアは、酸素が多いので、「酸素酔い」や「酸素中毒」になる可能性があります。なので、あまりディープダイビング(深い深度)には向いていません。
このトラブルを防ぐために、ダイブコンピュータで酸素の管理が必要になります。
酸素の量によって、制限深度が変わってくるので注意が必要です。
そして、酸素は燃えやすいということも忘れてはいけません。
エンリッチド・エアは酸素が多い分、ダイビング器材の素材によっては、発火する可能性があるので気をつけましょう。
それと器材についてですが、酸素が40%以下のエンリッチド・エアであれば、いつも使用しているダイビング器材で問題はないですが、もし酸素が40%以上のエンリッチド・エアを頻繁に使用する場合は、他の気体が混じらないように、エンリッチド・エア専用に、もう1台、レギュレータがあると便利かもしれませんね^^
エンリッチド・エア専用の器材が販売されていることもあり、念のため、いつも自分が使用している器材が、エンリッチド・エアに対応しているかどうかを確認してみることをオススメします。
エンリッチド・エアは減圧症を軽減できる優れものですが、時にはデメリットにもなる場合があるので気をつけましょう☆
エンリッチド・エアをオススメしたいダイバー
①翌日に飛行機に乗るダイバー
②ご年配のダイバー
③疲れやすいダイバー
④1日に複数回のダイビングをするダイバー
⑤写真をたくさん撮りたいダイバー
⑥水深20m~30mでダイビングをするダイバー
上記のダイバーさんには、エンリッチド・エアはオススメです☆
ダイビングは、飛行機に乗る時間を気にしなければいけませんよね!?
「出発の飛行機は◯時だから・・・」と、ダイビングができる時間を逆算して、前日はダイビングを控えることも多いのですが、エンリッチド・エアは、たとえば、翌日の早朝に飛行機に乗る場合でも、3本目の最終ダイブに使用すれば、搭乗することが可能です。
なぜなら、通常の空気よりも、窒素が排出される時間が早くなるので、飛行機搭乗までの時間を、短くすることが出来るからなんです☆
飛行機に乗って海外でダイビングを楽しむリゾートダイバーにとっては、特にありがたいですよね♪^^
せっかく海外でダイビングするので、1日に何本も潜る人も中にはいるはず。
当然、疲れも出るだろうし、その点を考えても、エンリッチド・エアはオススメです!
それに最近は、特に写真をたくさん撮るダイバーが増えていますよね^^
マクロなどじっくり撮りたい人には、エンリッチド・エアなら時間に余裕ができるので、中撮影や魚の観察も、ゆっくりとできてオススメです☆
ダイビングでの撮影についてはコチラの記事を参考にして下さい!
⇨水中撮影もこれでバッチリ! 光の屈折を理解して広角レンズを装着せよ!フォトダイバーのススメ
資格GET!
エンリッチド・エアを使用する場合は、「エンリッチド・エア・ダイバー・スペシャルティ・コース」を受講して、ライセンスを取得しなければいけません。
PADIの場合は、オープン・ウォーター・ダイバー以上。
または、ジュニア・オープン・ウォーター・ダイバー以上で、12歳以上が受講できます。
受講内容は、エンリッチド・エアーマニュアルとDVDを使って必要な知識を学んだり、シリンダーの酸素を測定、ダイブコンピューターをセッティング、そして最大水深を確認ができるように勉強をします。
気になる「エンリッチド・エア・ダイバー・スペシャルティ・コース」の合格ラインは、75%以上の得点が取れたら合格となります。
もともと「エンリッチド・エア・ナイトロックス」のライセンスを持っている人は、「エンリッチド・エア・ダイバー・スペシャルティ・コース」を受講する必要はないので、そのままエンリッチド・エアを使用することができます☆
このライセンスは世界共通の国際ライセンスなので、取得さえすれば、エンリッチド・エアが主流になっている海外でも活用できますね☆
エンリッチド・エアでダイビングを楽しもう!
エンリッチド・エアのライセンスを取得すると、ダイビングにも余裕ができますよね^^
体にも優しいし、海底をじっくりと観察する余裕もできるので、今まで以上にダイビングが楽しくなるはずです☆
最近、ダイバーさんのインスタグラムを見てて思うんですが、まるでプロが撮影したかと思うような写真がたくさんアップされていて、本当に上手だな~なんて思います^^
もし、エンリッチド・エアでダイビングをしていたら、私でもこれくらい上手に撮れるはず?なんて思ったんですが、やっぱり才能も必要ですよね…(^▽^;)
エンリッチド・エアと写真の腕前は別ではありますが、写真をゆっくりと撮る余裕ができるのは楽しいものです♫
今後も、どんどんとエンリッチド・エアが普及すると思うので、まだライセンスを取得していないダイバーは、一度検討してみてはどうでしょうか?^^
ショップによっては、まだ対応していない場合もあるので、エンリッチド・エアを利用する場合は、まずはショップで確認をしてみて下さいね☆