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サーフィンを楽しむために守るべきローカルルールと時代と共に変わるローカリズムの認識を徹底解説!

サーフィン経験が長い方ならお気づきの方も多いと思いますが、今や海はテーマパークとなり、サーフィンとは自然と向き合うスポーツというよりは、娯楽やホビーのひとつになりつつあります。

ここで問題になるのが、ローカルルールです。

気軽にサーフィンを楽しみたいと思う人の増加によって、各サーフポイントで暗黙の了解として理解されていたルールの共有が難しくなってきます。

今回は、サーフィンを楽しむなら知っていただきたいローカルルールの大切さと、ローカルルールと表裏一体だったローカリズムについてお話したいと思います。

サーフィンでのローカルルールとは?

secret spot

どんなスポーツでも、秩序を保つために守るべきルールが決められています。

もちろん、サーフィンにも「ワンマン ワンウェーブ」や「波の優先権」のような競技的なルールが存在しますが、そのほかにもエリアやポイントごと独自のローカルルールが存在することがあります。

サーフィンにおけるローカルルールの一例を挙げてみると、

・事故防止のため、ショートボードとロングボードのエリアが区切られている
・複雑な地形や潮の流れなどで、ビジターは入れないポイントがある
・近隣住民とのトラブルを防ぐため、車の駐車の仕方に決まりがある   など…

これらのルールは、地元の海を熟知したローカルサーファーが、海の秩序を守るために作り上げたルールです。トラブルや危険を回避して、安全にサーフィンを楽しむために、全てのサーファーが守るべきものです。

万が一、あなたがローカルルールを軽んじて事故やトラブルを発生させた場合、そこのポイント全体のイメージを落としかねません。

もし、初めて訪れるポイントでサーフィンをする場合は、

・そのポイントをよく知っているサーファーと入る
・近くのサーフショップに立ち寄って「ローカルルール」を尋ねる
・海に入っているサーファーの動きを注意深く観察する
・マナーやモラルを大切にし、そのポイントの空気感を大切にする   など…

自分でリスクやトラブルを回避する努力を怠らず、謙虚な気持ちでサーフィンするように心がけましょう。

ローカルルールとローカリズムの違いとシャーデンフロイデ

evolution

サーフィインではローカルルールを守ることの大切さをご理解いただけたでしょうか?

一方で、ビジターサーファーには受け入れ難い、理不尽なローカリズムが存在することも確かです。

とくに、海外のローカリズムは非常にキツい・・・ハワイ、オーストラリア、バリなど、ローカルの前乗りは当たり前だし、セットに手を出そうものなら怒鳴られるし。

もちろん、日本でも濃いローカリズムが存在するポイントがあると思います。

ここで整理したいのが、「ローカルルール」と「ローカリズム」の違いと、ビジターサーファーが感じてしまう不満の感情です。

本能的な縄張り意識

上で述べたように「ローカルルール」とは、サーファー同士の秩序を保ったり、トラブルを避けるために必要なサーフポイントごとに決められたルールやマナーです。

一方「ローカリズム」とは、-ismとあるようにローカル主義と言うことです。つまりは、抽象概念を共有したサーファー同士の縄張り意識のひとつです。

この「ローカルルール」と「ローカリズム」を混同するのでややこしくなるわけです。

人間の理性によって作られた「ローカルルール」と、本能的なよそ者への攻撃性・守備性である「ローカリズム」は、相容れないもの。

ローカリズムを共有できないビジターサーファーからしてみれば、理不尽に感じられるのはしょうがないのかもしれませんが、いつの時代も主義・思想は衝突を生む種なのです。

他人の優越を嫉妬する感情も本能

実は、ビジターサーファーがローカルサーファーを疎ましいと思う感情も、生存本能的な感情なのです。

「シャーデンフロイデ」という言葉をご存知でしょうか?

人の絆を深めるオキシトシンというホルモンが関係してくるのですが、他人に対して愛情を感じさせたり多幸感を与える代わりに、集団の中で不平等を生じさせるような行為に対して反発心を感じるようにさせるのです。

また、ローカルサーファーとの衝突を避けるために、愛想良く挨拶を推奨される方もいらっしゃいますが、まぁこれも群れで生きる霊長類の生存本能のひとつですよね。

どちらも、ホモ・サピエンスの抗えない習性です。

ローカリズムの内側にいるか、サーファーという大きなくくりで捉えるかによって、見える景色は全く違ってくるのです。

行きすぎたローカリズムの行方

drop in

縄張りを守るための攻撃性や他者への嫉妬が生存本能ならば、人間は甘んじてそれを受け入れるしかないのかもしれませんね。

ですが、時代は変わりつつあります。

インターネットによるSNSの普及により、人の不道徳な行為がたやすく人々に晒される機会を作り出したのです。

上の写真は、バリで起きたローカルとイギリス人女性のアクシデントの様子です。

ローカルの男性が女性の波にドロップイン。その後「海から上がれ!」と罵声を浴びせたということが、Facebookで拡散されました。

このローカルサーファーは当初、開き直ってローカリズムの正当性を主張していたのですが、その後一転して謝罪をすることになります。

実は、このローカルサーファーはボルコムのラーダーであり、サーフボードにはボルコムのステッカーが貼られていました。つまり、サーフブランドやサーフポイントの「顔」であるローカルサーファーの行きすぎた行為が、当人の関係する社会全体に影響を及ぼしてしまったのです。

スポーツ界だけでなく、人の不正はSNSによって広められ、バッシングを受けるという現象は社会全体の風潮になってきています。

ローカルとビジターのこれから

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このような時代の流れが良いのか悪いのかは判断できませんが、自分の意図しないところでの強固なつながりは、将来もっと堅実なものになってくるでしょう。

また、テレビのエンターテイメント番組でも、いじめを連想させるものや暴言が排除されていったように、人の不愉快な感情を引き起こす不道徳な行為は社会的に許されなくなってきています。

もしかしたら、時代に敏感な若者よりも、年配者に強いローカリズムを信じているサーファーが多いのではないでしょうか?

では、これからのローカルサーファーとビジターサーファーのあり方は、どのようになっていくのか、社会の様子の移り変わりを踏まえて考えてみます。

○人からの評価が価値を持つ時代

私たちの日常生活の深くまでしっかりと浸透したSNSが作り出した価値観は、いまや経済と結びついて「いいね」の数が利益を生み出すようになっています。利益の有無に関わらず、社会は不道徳さや不愉快さを許さなくなってきている一方で、ポジティブなイメージは大きな価値が与えられます。

時代の移り変わりと共に、様々な思想や認識が変化するのは自然なこと。

一昔前はヒール的なローカルサーファーもローカリズムの顔として機能していましたが、現在はそれに取って代わって社会や次の世代のお手本となる理想のキャラクターが求められているのです。

正当な理由のないローカルファーストの思想は、影をひそめてゆくかもしれません。

○弱肉強食から共感の時代へ

もうこの時代において、今までの資本経済が素晴らしい社会を生み出せると信じている人は、多くはないと思います。終わりのない競争と、必要以上に煽り立てられる消費への欲望で、すっかりくたびれてしまったことに、人は気づいてしまったからです。

主義・主張を掲げて反発を生み出したり、人と競い合うよりも、人と寄り添い共感し合うことで生まれる充実感や達成感に大きな価値を見出す人が増えています。

同じサーフィンというスポーツで繋がった関係性でも、自分の権利を主張し合うよりも互いを尊重し合う方が、より多くの人が気持ちいい空気感を共有できると思います。

単純にローカル文化を否定しているわけではなく、サーファー全体で秩序を保つほうが健全だと考える人が増えてくるわけです。

時代の変化と共に変わるサーファー意識

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人は大きな時代という流れの中で生きています。

普遍的に見える道徳や価値観は、時代と共に変化するものです。

そして今、私たちは大きく変化する時代の間にいます。

新しい価値観や、古い思想に反発を持つのではなく、社会を俯瞰して今何が起きているのかを理解しようとすれば、自分が大事にしなければいけないものが明らかになると思います。

今回は、以下を参考にしています。お時間があれば、手に取ってみてください。

ホモ・サピエンスは共通の虚構を信じることで大きく発展してきました。言わずと知れたベストセラー、ユヴァル・ノア・ハラリの「サピエンス全史」

自分がワガママに生きていくためには、他人のワガママも認める社会システムへ。イメージが価値を持つ時代への変遷を読む「評価経済社会」

霊長類特有の嫉妬や反発などのネガティブな感情と、絆や共感などのポジティブな感情は、実は光と影の関係。光を求めて時代は流れてゆくのかもしれませんね。

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