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ウェットスーツの捨て方の疑問。何ゴミに分類されるの?着られなくなったウェットスーツの処分方法

あなたは、着なくなったウェットスーツをどうしていますか?

新しくウェットスーツを買い替えても、「まだ着られそうだから古い方も捨てずに、取って置こうかな・・・」なんてクローゼットにしまったまま、新しいウェットスーツの心地良さの虜になって、着ないまま古くなっていくウェットスーツの存在を忘れていませんか?

どんなに高機能なウェットスーツも、素材の劣化により硬くなり、使用頻度によっては3〜4年ほどで徐々に効果を発揮できなくなってきます。

柔らかさが失われると生地のつなぎ目が裂けてしまったり、縫い目から水が染み込んできたり。生地の劣化が進みすぎると、ウエットスーツを着ようと力を入れて引き上げた際に、「ビリッ!!!?(焦)」っと破けてしまうこともあります。

また、キッズサーファーのいるご家庭も、毎年サイズアウトするウェットスーツの処分に困っているのではないでしょうか。

今回は、そんな必要のなくなったウェットスーツの捨て方をご紹介します。

さて、ウェットスーツって「何ゴミ」に分類されるのでしょうか?

サーフボードより需要は少ない?

wetsuit

状態のいいウェットスーツでしたら、もちろんリユースを考えてみるのもおすすめです。

・サーフショップに相談してみる
・フリマアプリやオークションなどに出品する
・友達にゆずる

などが考えられます。

ですが、体のあちこちを細かく採寸して作られたフルオーダのウェットスーツは、誰にでもピッタリ合うというわけにはいきません。

サイズの合わないウェットスーツは、何より動きにくいですし、ウェット擦れを起こしやすかったりします。

着る人を選ぶ中古のウェットスーツは、同じ中古のサーフボードに比べると、ニーズは高くないと考えた方がいいかも知れません。

下記の記事では、不要になったサーフボードの処分の方法を解説しています。

また、ウェットスーツは高価なものですから、できるだけ長く愛用したいですよね。

なので、サーファーなら、長持ちさせるために必要な手入れの知識は心得ておきましょう!

ウェットスーツの素材

sewing

それではまず、ウェットスーツの捨て方をご紹介する前に、ウェットスーツとはどんな素材で作られているのかを解説します。

○主な素材は「ネオプレーン」

ウェットスーツの生地は、主にネオプレーン(石油由来の合成ゴム)で作られています。

このネオプレーンというのは、クロロプレンゴムの商品名で、主に自動車部品や接着剤、スポンジや電線被覆など、一般工業用品に利用されています。

天然ゴムに比べると、加工もしやすく、熱や薬品、紫外線への耐性も優れた素材です。

しかし、クロロ(塩化物、英:Cloride)と名前についているように、ネオプレーンは有機塩素化合物であるため、低温などの不適切な方法で焼却されると、ダイオキシン類が発生してしまいます。

現に日本では、ネオプレーンの原料であるクロロプレンは、劇物および劇物取締法では「劇物」に指定されており、消防法でも「危険物第4類」に指定されています。

○ジャージ面はナイロン素材

ウェットスーツはネオプレーン素材に、ナイロン生地を貼り付けて層状に作られています。

ウェットスーツに強度やデザイン性を加えることを目的に、ナイロン素材が使用されているのです。ナイロン生地も、石油成分から作られたものになります。

ウェットスーツは燃えるゴミ?燃えないゴミ?

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ダ・・・ダイオキシン・・・!?

ウェットスーツの素材を知ってみると、一体どんな捨て方をしたらいいのか不安になってしまいますね。

○ウェットスーツは「可燃ゴミ」の分類が多数

実際にいくつかの自治体を調べてみましたが、多くの自治体が「可燃ゴミ」として分類しています。

家庭から出るゴム製品のゴミを「可燃ゴミ」として分類しているため、合成ゴムで作られたウェットスーツも「可燃ゴミ」として処分しています。

「じゃあ、ダイオキシンが発生してしまうんじゃ!!」と心配されている方もいると思いますが、各自治体の焼却炉は800℃以上の高温焼却が義務付けられています。

更に速やかに200℃付近まで冷却することで、ダイオキシン類の発生を極力防いでいます。

また、サーフィン用のウェットスーツに使われている樹脂ファスナーでしたら、そのまま可燃ゴミで大丈夫です。

○もちろん、例外もある「不燃ゴミ」

神奈川県の藤沢市では、ウェットスーツを「不燃ゴミ」に分類しています。

ウェットスーツが何ゴミになるのか、事前にお住まいの自治体に確認してから処分した方が良さそうですね。

○今は「可燃ゴミ」、かつては「埋め立てゴミ」

現在の焼却炉では、「サーマルリサイクル」といって、今まで不燃ゴミとして扱われていたプラスチックや発泡スチロール、そしてゴム製品などを焼却することで得られる熱資源を活用しています。

埋め立てゴミを減らすための技術です。

ウェットスーツメーカーの努力と取り組み

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ゴミの削減は、私たちが努力しなければいけない環境問題です。

現在、patagoniaをはじめ、いくつかの日本のメーカーも、この問題に向き合っており、積極的に古くなったウェットスーツを回収しています。

再生資源としての利用が、難しいウェットスーツ素材を「燃料」としてリサイクルする方法で、100%の再生資源化を目指しています。

産業廃棄物などを原料として作られる、RPF(Refuse derived paper and plastics densified Fuel)という固形燃料に生まれ変わり、熱エネルギーとして発電や生産業などに有効利用されています。

かつては埋め立てられていたゴミが、エネルギー資源になる時代なのです!!

生まれ変わるウェットスーツ!

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身の回りをよくみてみると、ネオプレーン素材のものって沢山ありますよね!マウスパッドとか、ドリンホルダーとか、パソコンケースとか。

こちらで紹介する動画は、ネオプレーン生地でドリンクホルダーを作ってます。

不要になったウェット生地で、オリジナルの小物を作ってみるのも楽しそう♪もちろん、ゴミの削減にもなりますしね!

あ、ウェットスーツをカットするなら、動画内でも使われている、ロータリーカッターがおすすめですよー。

捨てればゴミ、生かせば宝!

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ウェットスーツの捨て方って、意外と簡単だったんですね♪

それもひとえに、社会全体が地球を大切にしようと努力しているからなんだなぁ、と知ることができました!

好きなことを不自由なく出来る時代にいることに、なんだか感謝の気持ちさへ生まれてきてしまいます。

あなたも、未来に生かせるウェットスーツの捨て方を選んでみませんか?

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