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ダイビングで潜れる深さの限界とは!?一般的なダイビングから特殊な潜り方まで全てご紹介します!

私は「PADI(パディ)」という指導団体のダイビングインストラクターをしているのですが、その事を人に話すと『ダイビングって何mくらい潜るんですか!?』とよく聞かれます。

確かに、ダイビングをやらない人からすると分からない世界ですもんね…(^_^;)

そこで今回はダイビングで潜れる水深をコース別にご紹介しましょう!

この記事を読めばダイビングで潜れる水深が一発で分かります☆

体験ダイビング

ライセンスを持っていない方でも潜る事ができるのが「体験ダイビング」です。

誰でも気軽に水中世界を体験できるコースとなっています。

最大水深は12mとされていますが、実際には水深5m前後で潜る事が多いです。

ダイビングをした事がない・ライセンスを持っていない人の為のコースなので、トラブルがあった際にすぐ上がれる水深で潜る事が望ましいですからね^^

スクーバダイバー

スクーバダイバーとは、インストラクターと一緒であればダイビングが可能なライセンスの事です。「あれ?ダイビングってインストラクターと一緒に潜るんじゃないの!?」と思う方も多いですが、基本ライセンスを持っている人同士であればインストラクター無しでも潜れるんです。

スクーバダイビングの最大水深は12m

・インストラクターと一緒
・水深が体験ダイビングと同じ

という制約があるので、スクーバダイビングの資格を取る方は正直少なく、一般的には次で紹介するライセンスを取る方が多いです。

オープンウォーターダイバー

一般的なダイビングライセンスがこちらです。このライセンスを所持していれば、ライセンスを持ってる人同士で潜る事が可能です。

実際にはインストラクターと潜るパターンが多いですが、それはあくまでも日本の話。海外ではインストラクター無しで潜るのも当たり前なので「自己管理がしっかりできる自立したダイバー」として認められた資格となります。

最大水深は18mですが、12歳以下の場合は「ジュニアオープンウォーター」となり、最大水深は12mになります。

アドバンスド・オープンウォーターダイバー

オープンウォーターダイバーの上位ライセンスに当たるのがこちらになります。

18mよりも深い水深に行くための「ディープダイビング」「コンパスナビゲーション」のトレーニングが組み込まれているほか、全部で5種類の潜り方をするコースです。

最大水深は30m。ジュニアアドバンスの場合は21mになります。これを持っていれ大体の主要ポイントは潜れるようになるので、アドバンスまで取得する事をオススメします☆

ディープダイビング・スペシャリティコース

アドバンスライセンスを取得した後に、「ディープダイビング」のスペシャリティコースを受ける事で、最大水深を40mまで伸ばす事が可能です。

一般的に30mを超えると「窒素酔い」という症状がでる可能性があるので、その症状と対策をしっかり学んでもらうコースです。

窒素酔いについては下記の記事で詳しく説明していますので参考にしてください。

深くに行く分リスクも増えますが、深い所にしかいない生物や地形との出会いもあります♪

興味のある方はぜひ講習を受けてみましょう!

40m以上は潜れないの!?

ダイビングの指導団体が提唱している最大水深は40mまでとなっていますが、実際にはそれ以上潜る事は可能です。(もちろんリスクはあるのでオススメはしませんが…)

では、実際に行ける最大水深は何mなのか? その答えは「56m」になります。

これには細かな説明が必要なので・・・知りたい方だけ下記をご覧下さい。笑

まず、ダイビングで使用するタンクには陸上と同じ空気が圧縮されて入っています。

よく「酸素が入ってるんですよね?」と勘違いしてる人も多いですが、これは間違い。

陸上と同じ「空気」が入っているので、酸素21%、窒素79%の割合です。(※本来は窒素が78%で、残りの1%は二酸化炭素などの不純物なのですが、これらの不純物は取り除かれているので窒素が79%になります)

ダイビングする際に注意する事は「窒素酔い」なんですが、深い所に行く際にはもう1つ「酸素中毒」に気を付けなくてはいけません。

そしてもう一つ! 深い所に行く際には「酸素中毒」に気を付けなくてはいけません。

酸素濃度がある一定値を超えると酸素中毒を引き起こす可能性が出てくるのですが、そのラインというのが56mなのです。(一昔前は66mと言われていましたが、より安全になりました)

もちろん、40mを超えるようなダイビングは推奨されていませんが、理論上は56mまでならダイビングは可能という訳です!

トライミックスなら100m以上潜れる!?

上で書いた数値はあくまで普通のタンクを使った場合の限界値なのですが、タンク内の空気分圧を変えれば更に潜る事も可能です。

その代表的な例が「トライミックス」という方法になります。

トライミックスというのは、タンク内に入っている空気に「ヘリウム」を混ぜて、窒素と酸素の比率を変えたタンクを使用するスタイルで、3種の空気をミックスしてる事からトライミックスと呼ばれています。

窒素と酸素の濃度を低くする事により、窒素酔いと酸素中毒のリスクを軽減する効果があります。もちろん特殊な潜り方になるので、ちゃんとした講習を受ける必要がありますが、50mを超えるような「大深度潜水」を可能にしてくれるのはこの方法が1番適しています。

生きた化石とも言われる「シーラカンス」もこれによって見つかっていますので、未知の生物の発見にも繋がる可能性を秘めています!

興味のある方はぜひチャレンジしてみて下さい☆

ちなみに、この潜り方で人類が最大何mまで潜った人がいるのか調べてみた所、2014年に水深332,35mまで潜ったという記録を発見しましたッ!!

 ⇨エジプト人ダイバーが、ダイビング潜水深度332.35mのギネス記録達成!

332mとか・・・桁が違いすぎて全く想像ができないですよね(^_^;)

他にも、超大深度下(100mより深い場所)での潜水作業を可能にしている「飽和潜水」という潜り方もあります。

海の世界は私たちが知らない所でものすごい進歩を遂げているのです!!

無理せず楽しく安全に!

今回の記事ではコース別に何mまで潜れるかをご紹介しましたが、これはあくまでも最大値であって、毎回この水深まで潜る訳ではありません。

よく「私は○○mまで潜った事がある!」と得意げにいう人がいますが・・・これを言う人は一昔前のダイバーに多いかもしれませんね。

深くに潜ったからダイビングが上手い!とは限りません(^_^;)

水深の浅い所でも楽しめるポイントはたくさんありますので、自分に合った潜り方やポイントを見つけて、楽しく潜っていきましょう☆

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