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ダイビング中の急浮上は絶対ダメ!減圧症にならない為に絶対に気を付けるべき注意点!

ダイビングをしてる人なら1度は聞いた事がある「減圧症」という言葉。

よく耳にはするけど、実際には何が原因でどんな症状が出るか、そしてなってしまった時の対処法など詳しく知ってますか?

今回は減圧症について詳しく説明するとともに、対処法までご紹介しますのでしっかり覚えておきましょう!

減圧症って・・・何?

What is decompression?まずは減圧症についてご説明します。

減圧症とは、高圧環境下で血液中や組織中に溶け込んだ空気(窒素)が気泡化する事を指す言葉です。

「高圧環境化?で組織に溶け込む??何言ってんだ!?」って感じですよね(^_^;)笑

もっと分かりやすい言葉で説明しましょう!

炭酸飲料で例えると!?

減圧症について説明する時は、炭酸飲料で説明をするとイメージがしやすいです。

あなたも1度くらいは炭酸飲料を飲んだ事はありますよね?(飲んだ事が無くても知ってはいますよね?笑)

この炭酸飲料には水の中に「炭酸ガス」が含まれています。

炭酸ガスを多く入れれば入れる程炭酸が強く(多く)なりますが、ある一定量を超えると水に溶ける事ができなくなり、泡として発泡してしまいます。

これをダイビングに置き換えると、ダイビング中に吸った空気(窒素)がどんどん体に溶け込んでいきます。

この時、必要以上に窒素が溶け込んでしまうと血液中や組織中(または関節)などで気泡化してしまう事があるという訳です。

この「体内に溶け込んだ窒素が気泡化してしまう現象」こそが減圧症です。

窒素の溜めすぎは減圧症の要因になるという事ですね!!

減圧症の1番の原因は何?

上記の説明でなんとなく減圧症のメカニズムは分かって頂けたと思うので、続いては減圧症にならない為には一体何に注意すればよいかをご紹介します☆

それはズバリ!「急浮上しない事」です!!

減圧症患者のほとんどが急浮上が原因で減圧症になっています。

もちろん深く・長く潜ってしまって、必要以上に窒素が溜まってる状態だとゆっくり浮上しても減圧症になる可能性はありますが、体内の窒素レベルが少ない状態でも急浮上をきっかけに減圧症になってしまう事例は数多くあります。

なので浅い水深で潜ってても、急浮上は絶対にしないようにしましょう!

減圧症の症状

急浮上が良くないという事は分かりましたが、いくら気を付けて潜っても減圧症予防はゼロにはできません。

万が一減圧症になってしまった場合、どんな症状が出るのでしょうか?

分かりやすい特徴として3つご紹介しましょう☆

1:痺れ

減圧症で1番分かりやすい症状が痺れです。痺れが出る場所は個人差がありますが、血液中や組織中(関節)など窒素が溜まりやすい場所に痺れが出る事が多いです。

ダイビング後すぐに出る場合もあれば、飛行機に乗った後に発症する、または2~3日経ってから発症する場合もありますが、そのほとんどは24時間以内に出ると言われています。

典型的な減圧症の症状と言えるでしょう。

2:皮膚のかゆみ

これは痺れの一歩手前の症状だと思って下さい。痺れまではいかないけどかゆみが続くなぁと思ったら要注意です。

かゆみが出る特徴として「体重をかけていた所にかゆみが出る」というのが挙げられます。

例えばイスにしばらく座ってて、立ち上がった後にお尻にかゆみを感じるとか、横になって寝転がって、起きたら体の側面がかゆいなどがあります。

意外とスルーされがちなのですが、これも立派な減圧障害の兆候なので、今後は気にしてみましょう。

3:極度な疲労感

減圧症の症例として、極度な疲労感・脱力感というのもあります。これは私も体験した事があるのですが、ダイビング後に立っていられない程の疲労感を感じた事があります。

窒素が溜まれば溜まる程、比例して疲労度は増していくので、立っていられない程の疲労感を感じたら減圧症かも?と疑いましょう。

減圧症を防ぐには

ではここからは減圧症にならない為の予防法をご紹介します☆

「水中編」と「陸上編」がありますので、あなたも自分がダイビングをする時、どんな行動をしているかイメージしながらご覧下さい。

『水中編』

1:潜水深度と時間のコントロール

30mを超えるような深いダイビングには減圧症のリスクがある!というのは何となく想像できると思いますが、実は20m前後の水深も要注意!

コンピューター的には長く滞在できる表示になっていますが、この水深だと多くの窒素が吸収されます。

30mを超えるようなディープダイビングと20m前後のダイビングでは窒素の溜まり方が異なるので、意外と気付かない事が多いです。

対処法としては、20mより深い所はなるべく短時間にする事と、ダイビングの最初に行くようにする事を徹底しましょう!

2:浮上速度

一昔前は「1分間に18mを超えない速度で浮上しましょう」と言われていましたが、今は「1分間に6~9mを超えない速度」に訂正されています。

1分間に18mの速度というのは1秒間に換算すると30センチになります。自分の吐いた泡の「大きな泡」が同じくらいのスピードです。

意識して見てみると分かりますが、これはかなり早い速度です。いわゆる「急浮上」と言われるスピードですね。

一方、1分間に6~9mの速度というのは1秒間に換算すると10~15センチになります。自分の吐いた泡の「小さい泡」が同じくらいのスピードです。

10センチというのはだいたい片手の握りこぶし1つ分ですので、1秒ごとに握りこぶし1つ分ずつ上がっていくイメージです。

潜降・浮上時にロープが使える場合は、1度試してみるといいでしょう。

実際にやってみると「こんなゆっくりなのか!」と驚くかもしれませんが、今は「最低でもこれくらいゆっくりした速度で浮上しましょう!」と言われているので、ぜひ意識してみて下さい。

3:安全停止

ダイビングの終わりに水深3~6mの所で停止(滞在)する事を安全停止と言います。

これをする事によって窒素の排出を促す効果があるので、最低でも3分、時間が許すようであれば5分以上は取るようにしましょう!

また、じっとしているよりは少し運動した方が効果が高いと言われています。関節部や全身を意識的に動かしてみたり、ストレッチする感じで伸ばすのも効果的です。

4:水面休息時間

ダイビングを複数回する場合は、合間の休息時間も重要な要素になってきます。

陸上で休憩している時は窒素がどんどん排出されるので、休む時間が長ければ長い程体から窒素は抜けていきます。

体内にどれだけ窒素が溜まっているかによって取るべき休息時間も変わりますが、理想的な休息時間は1時間半以上の休息です。

ダイビングの合間にお昼ごはんを挟むようであれば1時間半くらいあっという間に取れますが、1日3~4本潜るようなダイビングやリゾート地でのダイビングでは合間の休息時間は1時間程度の所も多いので、潜る水深や1日のスケジュールと相談しながらできる限り休息を取るようにしましょう!

『陸上編』

1:睡眠不足と飲酒による体調不良と脱水

ダイビングをする上で気を付けてほしいのが「睡眠不足」と「飲酒」です。

特にリゾート地へダイビング旅行に行く場合は、直前まで仕事を頑張って寝不足のまま旅行する方も多いと思いますし、現地に着いたら美味しいお酒も飲みたくもなるでしょう!!

しかし、寝不足は体調不良に繋がりますし、飲酒は脱水に繋がります。どちらもダイビングの天敵ですので、十分気を付けましょう。

2:ダイビング後の温浴

ダイビング後の熱いシャワーやお風呂は溶け込んだ窒素が気泡化しやすく減圧症のリスクを高める(※)と言われています。

※温浴によって血液の循環が良くなり、窒素の排出が促される効果があるとも言われているので、全てが悪い訳ではありません!

注意するべきは「ダイビング直後」「熱すぎる温度」で入らない事です。

もしシャワーやお風呂に入るのであればぬるめの温度設定にするか、少し時間を空けてから入るようにしましょう。

3:ダイビング後の高所移動&飛行機搭乗

ダイビング後の高所移動は非常に危険です。特に注意が必要なのは飛行機の搭乗!

ダイビングが終わってから最低でも18時間、もし減圧を必要とするようなダイビングをした場合には24時間以上空けた方が良いです!

また、もう何年も前の話ですが、伊豆でのダイビング後、山を越えて帰った人が減圧症を発症した例がありました。

この事から、伊豆の山も高所移動になるという事が分かり、標高300m以上の移動は減圧症のリスクが高まる事が判明しました。

ダイビングをした後に車で帰る人は、移動中の山の標高も気にした方が良いでしょう。

4:その他

上記以外でも肥満や運動不足、古傷の有無や年齢などによって減圧症のリスクは変わってきます。

みんなと同じ潜り方をしていても減圧症になる人とならない人がいるので、自分の体調や体質を理解しながら潜るといいでしょう。

もし減圧症になってしまったら?

注意点や予防法をご紹介してきましたが、実際に減圧症になってしまったらどうしたらいいのでしょうか?

まず症状が出た時点ですぐ病院に行く必要がありますが、正直ダイビングの事を全く知らない病院もあります。

なので「ダイビングの事を取り扱ってくれる病院」を知っておく必要があります。

具体的な例を挙げると「東京医科歯科大学・高気圧治療部」が有名ですが、他にも千葉の「亀田京橋クリニック」や沖縄の「沖縄セントラル病院」などがあります。

あなたの地元で高気圧治療を受けてくれる病院を知っておきましょう!

病院が見つかったらそのまま診断になりますが、減圧症の疑いがある場合はほとんどが「高気圧酸素治療室」と呼ばれるチャンバー施設に入って酸素を吸う「再圧治療」を行います。

再圧治療とはダイビングの時と同じような「圧力」をかけた状態で酸素を吸う事で、気泡化した窒素を小さくするとともに、窒素を排出する治療になります。

また、再圧チャンバーを使用しない場合は、大気圧化(陸上)で酸素を吸う事で症状を緩和する事ができます。

酸素を吸う事で窒素の排出が促進され、痺れや脱力感といった症状が緩和される事が実証されています。

一時「酸素バー」なんてものが流行りましたが、あれなんかはまさに効果絶大です!!

ダイビング後に酸素を吸う事は体にとっても良い事なんです♪

安全で楽しいダイビングをしよう!

減圧症というのはダイビングをする上で切っても切れないものですが、必ずしも起こる訳ではありません。

大半は「急浮上」が原因で起こりますので、浮上速度を意識する事が1番の予防法です。

また体調が悪い時には無理に潜らない、決して無茶な潜り方をしないなど、安全に潜る事を心がけましょう!!

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